日々進歩する医学知識と確かな技術力、
メンタル面のサポート力を養う
診療放射線学科について
現代医療に不可欠な放射線診療の担い手として、医学の進歩に対応した最先端の専門知識と確かな技術力を持ち、メンタル面でもサポートできる診療放射線技師の育成をめざします。
診療放射線技師とは
「人体に放射線を照射する」これはとても危険なことです。広島や長崎の原爆、チェルノブイリや東海村での原子炉事故は、その事を証明しています。しかし世界各国には放射線を人体に照射することを仕事にしている人たちがいます。それが「診療放射線技師」です。レントゲンが1895年にエックス線を発見してから、エックス線を人体に照射して病気を診断する「エックス線撮影」がおこなわれてきましたが、実はその発見の翌年には、エックス線が人体に害を与えることがわかっていました。つまりエックス線の発見とほぼ同時に「放射線障害」の歴史も始まったということになります。しかし、今やエックス線を含む放射線は、がんを治療する「放射線治療」へと応用されています。この間日本は、放射線のもたらす利益を安全かつ有効利用することを目的に、専門的な教育を受け、知識と確かな技術を有するものだけにその業務を免許する制度を整備してきました。そして現在日本では、「診療放射線技師」として5万人以上が病院や研究施設などで働いています。また、近年画像診断の分野では、超音波(エコー)や核磁気共鳴装置(MRI)などエックス線を使わない装置も普及してきており、国は「診療放射線技師」の能力の高さを認め、それらの使用も法的に認めています。
病院では様々な検査が行われますが、画像検査は診断や治療方針を正しく決めていく上で、今やなくてはならないものとなっています。また、放射線治療は様々な手法が開発され、治療効果や治療精度を飛躍的に上げてきています。「診療放射線技師」は、正にその現場で活躍する主役の一端を担っています。
社会のニーズ
日々進歩する放射線診療において、スペシャリストとして活躍する
早期がんの発見のための健康診断や、救急医療の現場、そして末期がんの治療など、日々進歩している放射線診療において、最新の技術を持つスペシャリストとして活躍が期待されています。また、小児科や婦人科領域で、女性の診療放射線技師への期待も高まっています。
取得可能資格
●診療放射線技師(国家試験受験資格)
●放射線取扱主任者
●エックス線作業主任者免許※
●ガンマ線透過写真撮影作業主任者免許※
※診療放射線技師免許取得後、申請により取得可能
活躍のステージ
大学病院、国公立・市立病院、総合病院、一般病院、健診機関、医療機器メーカー、教育・研究機関 など
実習の目的
①
診療放射線技師として必要な技術の修得を重視して、診療画像技術、核医学検査技術に関する諸種の検査法と放射線治療に関する照射技術などを修得、習熟し、あらゆる機器に精通する技術を身につけるととともに、実際に医療の現場において活用できる能力を養う。
②
臨床実習では、医療現場における適切な行動、実際に小児や老人、成人の患者様及びそのご家族と接することにより対応、対話、接遇のなどのマナーを修得する。また、医療現場のスタッフ等の病院スタッフ(医師・看護師・その他のチーム医療従事者)との連携、受付の事務職員との関係や医療現場での医療技術職のあり方を認識する。
年次 | 前期 | 後期 | 方法 | 時間 (単位) |
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2年次 | 学内実習 | 基礎画像検査技術学実習 6グループに編成し臨床実習に必要な診療画像技術学の基礎について学内実習を行う。 |
45時間(1単位) | |
3年次 | 臨床実習 | 画像検査技術学実習 核医学検査技術学実習 放射線治療技術学実習 埼玉県内をはじめ関東甲信越を中心とした実習施設で実施。臨床実習指導者の監督指導の下に、診療エックス線からエコー、MR、眼底までの画像検査技術学、核医学検査技術学、核医学における治療技術学及び放射線治療技術学までの診療放射線科学を総合的に実践する。 |
360時間(8単位) 90時間(2単位) 90時間(2単位) |
患者様に安心感を与えられる様な
診療放射線技師になりたいです。
診療放射線学科 4年
埼玉県 埼玉平成高等学校 出身
N.K.
国際感覚豊かで人間性に優れ、臨床や研究の場において重要な役割を担える人材を育成します
診療放射線学科長
桑山 潤 教授